生命
文脈によってさまざまな定義がある語であるが、基本的には生きているものと死んでいるもの、あるいは物質と生物を区別する特徴・属性などを指す語、あるいは抽象概念
生命(せいめい、英: life、羅: vita ウィータ)とは一般に生物及び生命体が生きていくための根源的な力。ここでは幅広く意味を持つ生命について詳しく解説する。
生命とは、文脈によって様々な定義がある語であるが、基本的には「生きているもの」と「死んでいるもの」、あるいは物質と生物を区別する特徴・属性などを指す語、あるいは抽象概念である。伝統的に、「生き物が生きた状態」そのものを生命と呼んだり、生きた状態は目に見えない何かが宿っている状態であるとして、その宿っているものを「生命」「命」「魂」などと呼んでおり、現在でも広く日常的にそのような用法で使われている。現代の生物学では、代謝に代表される、自己の維持、増殖、自己と外界との隔離など、様々な現象の連続性を以って「生命」とする場合が多い。
生命とは何か、ということについての論や見解を生命論や生命観と言う。自然哲学には自然哲学の生命観があり、宗教には宗教的な生命観がある。現在、一般的・日常的には、生きものが生きている状態を指して「生命を持っている」「生命を宿している」と呼び、文脈によっては非物質的な魂のようなものを指す場合もある。
ここでは様々な角度から生命を扱うことにし、伝統的な概念から、現代生物学的な生命に関する概念や理論までを、ある程度歴史に沿って追ってゆくことにする。
大島泰郎によれば、現在、我々人類が知っている生命は、地球上の生物のみであるが、これらの全ての生物は同一の先祖から発展してきたと、現代生物学では考えられている。その理由は、全ての地球生物が用いるアミノ酸が20種類だけに限定され、そのうちグリシンを除き光学異性体を持つ19種類が全てL型を選択していること、またDNAに用いる核酸の塩基が4種類に限定され、それらが全てD型である事である[1]。
現在知られている地球上の全ての生物は炭素を素にしているが、我々が地球以外での生命の形を知らないだけという可能性も指摘されることがある。理論上は炭素以外の物質を元とした生物も考えられうる。